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第88回:人を愛すること
先日、ある女性からこの様な相談を受けました。「人を愛する事って何なんでしょうか?最近、自分が分からなくなってしまって・・・・・(涙)」私はこの様な相談を受けた時、ちょっと昔に公開されたフランス映画「髪結いの亭主」のストーリーを交えながら人を愛する事・愛される事の深さを話します。
ストーリーは、子供の頃から女理髪師に憧れていた一人の男性が、理想の女理髪師と結婚して10年間二人だけの愛の世界に没頭し、二人の愛が頂点に達した時に、今ある幸せが何時か無くなるのではないかと言う不安に襲われ、この愛を永遠にする為に、妻である女理髪師が自殺をしてしまうと言う衝撃のストーリーです。誰でもこの上ない幸せを感じれば感じるほど、この幸せが何時まで続くのだろうと不安に成りますよね。
この女理髪師がとった究極の愛の形を皆様はどの様に感じられますか?私は、究極の選択であり究極のエゴだと思います。大切な人を不幸にして、自分の愛だけの為にとった行動だと思います。私も人生を振り返れば、大好きなあなたの為あなたの為と言いながら、自分の愛を一方的に押し付ける独りよがりな恋愛をした事も何度か!皆様も思い当たる所ってありますよね。
「人を愛すること・愛されること」歴代の文豪たちも様々な愛の形を作品として残しております。私は、特に谷崎潤一郎氏の「春琴妙」が印象的です。
現実、愛されるよりも愛する方が心が苦しく難しいですよね!でも、愛する人の為に、尽くす心はとても美しく素晴らしい事ではありませんか。 愛は人を成長させてくれます!辛く悲しい想いをすればするほど、人として厚みが出てくるものです。
相談された彼女には、この愛のストーリーを話した後、たまには立場を逆に考え気負わないで自然体でありのままで彼と接してみてはと話しましたよ・・・・・・