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第154回:冤罪で服役させられた「ルービン“ハリケーン”カーター氏」
1999年デンゼル・ワシントン主演の実話映画「ザ・ハリケーン」の主人公ルービン・“ハリケーン”・カーターは、冤罪で約20年間も服役をした黒人ボクサーです。
ルービンは、ハリケーンの如く現れ、対戦相手を次から次へと倒し、観客もハリケーンの様に熱狂し、また本人の「ハリケーンは美しい」という思いから「ハリケーン」と言うリングネームが付けられたそうです。
ルービンが生まれた1937年代は、黒人の人種差別が極めて強い時代でしたので、子供の頃より激しい人種差別に遭い、その反動からルービンはかなりのやんちゃ者だったそうです。それも影響してか、ボクシングの試合でもKO以外は対戦相手に有利な差別的な判定がされていたそうです。
ルービンは服役中に自伝『第16ラウンド』(1974年)を出版し、偶然カナダで手に入れた、黒人レズラ・マーティンとその扶養者達の釈放運動によって、1988年に無罪判決を勝ち取ったそうです。
釈放運動の人達の力もさることながら、無罪釈放の決めてとなったのは、ルービンの裁定に入る前の下記の言葉(あらすじ)だったとも言われております。
「子供のころからの差別に関わる違法逮捕。私はリングで人を倒したりはしたが、それ以外の場所で殺した事はない。差別により人間以下の扱いを20年以上受けています。正義に従い生きてきたが正しい裁きを下して欲しい。サロキン判事の良心や崇高な道徳・法律に従って新しい証拠を見直してください。(ウィキペディアより)」と主張。
そして、現在のルービンは
「私が生まれた頃、黒人は犯罪者になるかエンターテイナーになること以外許されなかった。オバマ大統領は私の生涯を通じての驚きだ」
「人類の歴史のとても面白い時期に居合せたと思う。そして私も歴史の一部だ」
日本では2009年5月21日より裁判員制度が導入されました。
今まで其の人の人生に関わる事のなかった赤の他人が、今後の其の人の人生を良くも悪くも関わる訳ですので、「人が人を裁く難しさ、大切さを」よく考え、自分が裁判員として選択された時に、戸惑う事なく役目を果たしたいと思います!