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第394回:泥染め本場大島紬が高価な訳
大島紬に表示されております「マルキ」「カタス式」と「一元(ひともと)式」とは?
・マルキは、経糸の総数(1240本)に占める経(たて)絣糸の割合の事で、マルキの数値が上がるほど経絣糸が多く入り、経緯(たてよこ)の絣合わせが難しくなり、手間隙が掛かった大島紬になります。(12マルキ・9マルキ・7マルキ・5マルキ等)
・カタス式・一元(ひともと)式とは絣の事で、「カタス式」の倍の絣糸を使うのが「一元式」であり、ひとつひとつの十字絣が柄行を表現し、一つでも絣がつぶれていたりすると検査不合格となる為、熟練の高度な技が必要とされんですね。
・染めは、古代より受け継がれた純植物染料染めの泥染めで、色が落ちにくく、退色も10年で一退色、100年で一退色と云われているそうです。
・織は、絣模様をくっきりと作る為に、大変な力で締めつけて織り込む必要があり、昔からこの締め機は男性の仕事だそうです。そして、図案に合わせて締め機にかける糸を調節して、確実に、数ミリ単位の狂いもなく締め込んでいくというのは、緻密で根気がいる大変な仕事で、一反を生み出すのにのにシンプルな柄のものでも一ヶ月と云われ、凝った柄は数ヶ月掛かるそうです。
ですので、大島紬は数センチ織り上げては、経糸をゆるめて一本一本針で絣をあわせ、一ミリ単位のズレも許されない職人さんの匠の技と日数が必要となる為に、高価になってしまうんですね。
結婚時に親が持たせてくれた大島紬・親から譲り受けた大島紬。そして、何よりも職人さんの一針一針心の込もった匠の技の大島紬を大切に大切に着こなして行きたいと思っております☆